①建物の第一印象　（外壁と鉄骨階段）

築後35年が経過していますので、老朽化したイメージは否めませんが、空き室が少なく、賃貸マンションとして立派な建物という印象を持ちました。

それから、老朽化のイメージの大半は、北面の玄関面にあると思いました。ヒビ割れ、外壁の浮き上がり、欠落等が目立っていました。

それから、鉄骨階段もそうです。鉄部は、サビなどがその印象を強くしていると思います。それに比して、南・東・西面は、致命的な劣化症状が見て取れないと思いました。

そのへんが、少しバランス的に不思議な感じがしました。ですので、今回もし改修工事をするとすれば、北面を中心に行う必要がございます。

その他の面につきましては、外壁やサッシ回りからの漏水などの症状報告がなければ、明装目的の塗装（化粧）をすると良いと思います。

②屋上防水について

屋上につきましては、十分な調査はできませんでしたが、現在、漏水などの報告はございますでしょうか？見た感じでは、おそらく改質アスファルトシートによる防水改修工事がされていると思います。もしそうだとすると、保証年数は、10年です。

何年前にされたかは不明とのことですが、特別な劣化がなければ、10年を過ぎても問題はないと思います。ただし、保護塗装（防水シートを護るための塗装）を5〜8年おきにする必要があります。

この際張替をするか、今回は保護塗装で済ませるかの判断があると思います。基本的にあまり費用をかけないようにするほうが良いと思いますので、現在、漏水の症状が報告されていないのであれば、保護塗装で様子を見るのも良いかもしれません。