築年数35年を超える建物ですので、その間に修繕工事をしてメンテナンスされて来られた様子がうかがえました。しかし、各戸の玄関前廊下の天井部はコンクリートが浮きが目立ち、いつ剥がれ落ちてもおかしくない危険な状態でした。それは、廊下だけでなく、階段室天井、ベランダ側の天井にも見られました。

一部ハガレ落ちた箇所を見たところ、天井面の鉄筋が表面に近いことが分かりました。つまり、「かぶり」が少ないために鉄筋が錆びやすく、薄く塗ったモルタルを浮き上がらせる原因になっていました。

確りとした補修工事を行うことは勿論のこと、もう一つは外観とエントランス部分のイメージアップがテーマと感じました。

1. 補修工事について

• 補修が今回の工事の大きなポイントとなる。
• 浮いている、欠損しているなどの状態箇所を入念に調査マーキングして、見落としがないようにひとつひとつ補修する。
• ​補修については、二人一組の決まった担当者で作業に当たる。
• 天井面見上げ面の補修が多いので、補修個所の脱落が生じないように「接着」については特に注意をして施工する。

​　２．その後の塗装その他の仕上げ工事について

• 補修後の仕上げは、イメージアップを主眼にする。
• 外壁色はシンプルで落ち着いた高級感のあるものにする。
• 色合いの変化は、外部と内部で変化を付ける。
• ベランダの鉄の手摺の目隠しボードを明るく見せる工夫をする。
• エントランス領域の演出を考える。（色や設備など）